部下の自主性、自律性を育てる「ひとこと」

 人材育成はすべての会社においての永遠の課題であることに異論はないと思います。

近年は世代間のギャップが細分化され、そもそも常識の捉え方も情報化社会の成熟や

ダイバーシティの浸透で同世代間であっても相互理解と尊重が求められる時代です。

 

 人材育成の現場においては「傾聴」や「部下の立場に立って」など今までとは

違ったワンクッション置いた”時間がかかり、抽象的”な指導法が推奨されています。

しかし、教える側の管理職にとってみれば”本心”ではある程度指導は要るものの

あとは自分で学習しスキルを身につけてほしいと切に思っているのではないでしょう

か。

 

 

 時間は有限であり納期は待ってくれないのがあたりまえで、日々多忙な管理職は

新人の育成時期にあたる毎年5月ごろはいわゆる「5月病」で疲弊する。

 

 

 新人や若年層(中堅以上でも)自主性が見られない社員の育成において、各自が

「自走」してくれるようになる「ひとこと」をご紹介します。

 

ズバリ、

「次、なにすればいい?」

です。

管理職が部下に対して、手伝うので言ってきてっていうのです。

他にも

「どんな情報が欲しい?」

などです。

管理職は次の工程や必要な情報は百も承知です。

しかしこれらを一方的に与えてしまっては、部下は「指示待ち部下」に

なってしまうのです。

手が遅いとかアイデアが未熟とかイライラしますが、常に部下が主体の

立場に置く声掛けこそが大事です。

また「いつでも相談して」と待っていてもダメです。

気を遣ったり恥ずかしがったりしてほとんど助けを求めてくることがないのが

既成の事実です。

この「ひとこと」に対する部下の返答で進捗状況や内容レベルも大まかには

把握できますので心配はありません。

 

 常に自分で考える習慣をつけさせ、自律的な行動に導くためにも有効な

「ひとこと」です。

「他人は自分の鏡」であり、管理職が良かれと思って常日頃から指示ばかり

出していること自体が「指示待ち部下」を育てています。

 

部下の自主性のなさを嘆く前にこの「ひとこと」の声掛けを育成現場で実践することを

お勧めします。